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三田誠広の小説教室
三田誠広 (みた まさひろ)
1948年、大阪府生まれ。早稲田大学文学部卒業。高校在学中に『Mの世界』で作家デビュー。1977年、『僕って何』で芥川賞を受賞。『いちご同盟』『地に火を放つ者』など著書多数。日本文藝家協会副理事長。武蔵野大学文学部教授。
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※このページで紹介されている作品は、すべて無料です。

武蔵野文学賞は武蔵野大学の在学生および卒業生を対象とした文学賞で、2012年より全国の高校生を対象とした高校生部門が新設されました。いずれも、三田誠広先生が選考委員を務めています。2018年度は、武蔵野文学賞は1篇、高校生部門は最優秀賞1篇と優秀賞3篇が選ばれました。
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第25回武蔵野文学賞 受賞
眼裏の花火
眼裏の花火
岡村恵理香
胸に傷をもった女子の哀しい物語
 作者は高校生部門の最優秀賞を受賞して入学しました。文章がうまく静かで誠実な書きぶりが傑出していたのですが、ピュアすぎて大人になりきれないところがありました。3年生になってようやく少し大人になったなという感じがしました。胸に傷のある女子の物語です。たとえではなく本当に胸に傷があるのですね。そのコンプレックスで男子に対して引き気味になっている女子が、メーキャップの訓練をしているやや危ない感じの男子と出会って、一歩前に踏み出すという話です。初々しくて、哀しくて、スリリングな、とてもいい作品だと思います。



第25回武蔵野文学賞 高校生部門 受賞
オーディションをめぐる鮮やかなドラマ
 音楽学校のオーディションに参加した2人の女の子の話です。ヒロインの方は凡庸な人物ですが努力家です。もう一人はやや気まぐれなところがある天才肌の女子です。小説や映画にはコンペティションものというジャンルがあります。人柄と才能の違いが、コンペを通じて明らかになっていくというもので、この作品もそういう段取りで話が進んでいきます。努力家のヒロインが、天才肌の女子の歌唱を聞いて、自分の限界を知るということになります。難しいテーマに挑んでよくもちこたえていると感じました。



謎めいた女子を追うスリリングな展開
 電車の中で偶然に出会った女子のことが気になって、あとを追う男子の話です。テンポよくエピソードが展開していき、この女の子の謎めいているところが作品の魅力でもあるのですが、最後の種明かしに到るまでの展開がスリリングで魅力的です。何よりも女の子のキャラクターがいきいきと描かれています。さらに主人公が最後に「死」と向き合うことになるその場面を、誠実に書き切っているところには好感がもてます。



異次元に誘い込まれる怪しい仕掛け
 同じ高校の女子が亡くなったというところから話が始まります。主人公の男子は、この女子のことを気にしているような、いないような感じなのですが、何かの拍子に「どこでもドア」ふうの仕掛けで、怪しい領域に迷い込んでいきます。そこで運命を操る謎の女に「何か後悔することはないか」と訊かれて、その女子の話をします。すると過去にワープして、タイムパラドクスふうの展開になっていきます。テンポ良く話が進んでいくところに筆力を感じました。




疑問
疑問
小野田千恭
何気ない会話から哲学的な深みへ
 高校の女生徒2人が図書室の隅で奇妙な本を見つけます。いくつかの「疑問」が書かれています。その疑問に2人で回答していくうちに、個性の違いが判明していく……それだけの話ですが、何気ない会話の中に、それまで気づかなかった、お互いの個性の違いがわかり、理解を深め合うといった内容です。偶然に出会った謎の書物をきっかけに、日常性を超えた哲学的な疑問と遭遇し、ごくふつうの女の子たちが、その不思議な領域に踏み込んでいくさまが、無理なく描かれています。


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