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漫画天国「まんてん」
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漫画天国「まんてん」







自選ベスト5作品について&制作秘話を設問形式で紹介!

●『沈黙の艦隊』 全32巻

©かわぐちかいじ/講談社

【本人による作品紹介】

 『沈黙の艦隊』は、自分だけの力でなく編集者のアイデアとか、識者の意見とかも参考にしながら、さまざまな考えを思いっきり増幅させた共同作業のような作品です。だから、ある意味自分の限界を超えた作品だった様な気します。 他人(ひと)の考えや他人のアイデアやみたいなものを、自分の中に取り込みながら描くっていうのは、ちょっと違和感があるもんなんです。「自分もそれを本当に面白がれるのか」ということを問いかけながら描かなきゃいけないので。自分が今まで足をつけた事のない地面に足をつける不安感もありますから。ところが足をつけてみると、この作品が一番読者の反応が大きかった。で、それはいいんだと確信した。みんなでワイワイ作っていく熱気みたいなもの、その作品に込められる熱みたいなものは読者に伝わるって感じですかね。編集者も含めて、熱気のこもった作品でしたね。

【作品執筆のきっかけ、もしくは構想段階で思われていたこと】

 子供の頃から軍艦が、自分の中で割りと好きな対象と言いますか。特にその中でも潜水艦にすごい興味を持っていて、それを描けるんじゃないかなというのがきっかけです。ただ、自分がよく観ていた映画の中に、ジャンルとして潜水艦ものもあるんですけど、それは太平洋戦争とか、その頃の古い時代の潜水艦で、今の潜水艦、現代の潜水艦とは状況が違うんで、その状況の違う今の時代と潜水艦の関わりっていうのがどういうものかを念頭に置きながら描いていきましたね。それで、あの日米の暗黙の了解、日米安保の裏側で日本が原潜を持ったらどうなるのかというのを仮定したんです。極秘に製造された原潜を乗っ取った海江田という主人公、核という最終兵器をもった人間が、アメリカと日本がどう向き合うべきか、戦争のない時代を維持していくシステムをどう模索していくかという。日米が極秘に原潜を作ったという仮定からスタートしたら、それが現代から近未来における、軍事、政治、経済を描き込んでいける要素をいっぱい持った発想だった、ということに気がついたんです。「これも描ける」「あれも描ける」「こういう要素も入れられる」「ああいう要素も入れられる」と、どんどん膨らませて。だからその分、連載も長大なものになるし、空間的な広がりも大きくなるし、雪だるまを転がすみたいに、どんどん大きくなっていきましたね。

【こだわりの場面(お気に入りエピソード)】

 やっぱり潜水艦が浮上したり、潜行したりという所のダイナミックさですね。それとニューヨークまで行って、イーストリバーで、ベラザノ橋の下を「やまと」がくぐっていく。実際こういう場面はないだろうなと思いながら、でも漫画だからいいだろうって。あの川の水深は、そんなに深くないんです。多分50メートルもないと思う。でも、50メートル以上ないと出来ないような潜水艦の動きとか、国連の前のイーストリバーを潜ったりしてるんだけど、実際これはないなと思いながら描いたんです。まあそこはリアリティよりも、漫画的な面白さを追求したということですね。

【執筆中の忘れられない出来事】

 連載中に、国連に取材に行こうってニューヨークまで行ったんですよ。週刊連載を2週休んで。で、取材終わって成田帰ってきて夕刊紙を見たら、「沈黙の艦隊謎の休載」って記事が出ていて。えっこんなことになってるって。それはびっくりしたけど、嬉しかったですよね。そこまで、注目されてたんだっていうのを感じて。それと、もう一つあって、ちょうど連載を「潜水艦もの」でやろうと、1回目を構想してネームにまとめた頃、「なだしお事件」が起きたんです。ネームを前に編集者と打ち合わせをしている時に、その一報が入って、ちょっと待てと。自衛艦と民間の釣り船が衝突したという事故が起こったこのタイミングで、「潜水艦もの」を巻頭カラーで、潜水艦がバーッと派手に登場する絵でスタートするって、まずいんじゃないかと。この事件はどう収束するかわからないけど、今これをやると、その事件があったからこれを出したみたいな、キワモノ的な感じに受け取られる。だから、ちょっと待とうと3ヶ月待ったんです。事故は7月くらいだったんだけど、連載開始を10月まで待ったんですよ。いや、びっくりしましたね。10月に連載開始してからは、「なだしお」の事は作品には一切影響なかったですし、読者も「なだしお」と繋げて読むという人はいませんでした。直後でそのまま連載だったらまずかったでしょうね。こういうのが注目されるという、下心でやったんだろうなと思われたんじゃないですかね。





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