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この世界の片隅に (上)
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平成の名作・ロングセラー『夕凪の街桜の国』の第2弾ともいうべき本作。戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…。

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書店員のレビュー

戦争の物語には、辛く悲惨なイメージがつきまとうものですが、この作品では、戦時中にも幸せな事や、楽しい事があり、人々には日常生活があったんだ、ということが描かれています。読んでいると、自分とは全く関係なく、遠い出来事のように感じていた戦争が、とても身近に感じられ、当時若かった祖母ももしかしたらこんな風に日々暮らしていたのかな、等と思いました。そして、悲劇が起こります。主人公・すずの日常生活を楽しく読んでいたから、より一層その悲劇は胸に刺さります。それでも生きていこう、と思える強さに、きっと読んでいる私たちは励まされるのではないでしょうか。一人でも多くの人に読んで欲しい、後世に伝えるべき名作です!
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ユーザーのレビュー

匿名希望

(5.0)

投稿日:2016年12月02日

こうの史代らしい戦中のごく普通の人々の生活の描き方

「夕凪の街 桜の国」は以前に読んでいたのでこうの史代は知っていたが、この作品は映画化作品が大好評らしいというニュースを見て、作者がこうの史代だというのを知り、まだ映画は見ていない段階で原作を読んだ。
いかにもこうの史代らしい、本当は時代背景としては貧しさ・悲惨さ・重苦しさがあるはずなのだが、それを感じさせないふんわりと柔らかい「普通の庶民の生活」を描いた作品。当時の社会風俗とか食生活とかが実に生き生きと描かれていて、そうだよなぁ、戦中と言っても人は人なんだよなぁとか、当時の暮らしや風習はこんなのだったんだとか、読まされる。
それでいて、サラッと描かれているコマやシーンが実は後々の伏線になっているところが何箇所もあり、初めて読んだ時には気付かずにあれっ?そんな場面どこにあった?と何回も読み直すことになることもあり、思った以上に話が深い。
各話で◯◯年◯月との表記がされ、淡々とそしてほのぼのと暮らしが進んでいくようで、でも読む側としては8月6日に広島に原爆が投下されるのは知っているわけで、作中ではそこまで凄惨な現場は描かれないが、深く考えさせられてしまう。
この原作漫画を読んで、この漫画をどう映像作品にしたんだろうと、映画も見たくなってきた。
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