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ジパング (1)
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200X年のイージス艦が、1942年にタイムスリップしたならば――。“来(きた)る”太平洋戦争が、その先の“みらい”が激震する!!――海上自衛隊所属、最新鋭イージス艦「みらい」、謎の暴風雨に遭遇(そうぐう)。そしてすべての僚艦(りょうかん)、失踪(ロスト)……。やがて、1942年・ミッドウェー海戦域のド真ん中に“出現”した「みらい」は、撃墜(げきつい)された海軍将校を救助。そして、「歴史」は塗り替えられる――!!講談社漫画賞受賞。圧倒的なイマジネーションで描き出される、歴史横断超大作!

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投稿日:2017年02月22日

太平洋戦争中にタイムスリップした現代イージス艦の取るべき道は

壮絶な物語だった。
現代最高の防御力を持つ自衛隊のイージス艦「みらい」が突如タイムスリップして太平洋戦争末期のど真ん中に。ミッドウェー海戦で敗れた日本海軍の将兵草加を救い、太平洋戦争の行末とその後の戦後日本の歴史を魅せたことから、「みらい」の運命は大きく変わる。太平洋戦争時において圧倒的すぎる力を持つイージス艦は、自衛隊として専守防衛を貫くべき?大日本帝国は守るべき母国?各海戦の経過・結果を知る未来の人間として、取るべき道は?
正直、序盤は期待外れだと思った。同作者の「沈黙の艦隊」が“現代”を舞台に理想の“未来”を掲げて戦う話ったのに対し、この作品では“過去”から“過去の結果”や“現代”を変えようとする。過去の歴史はすでに固まったものだけに、いかに現代のイージス艦と言えども一艦だけで大戦の行方を左右できるだけの力があるのか?それも専守防衛を貫いて日米双方の兵士の命を救うなんて出来るのか?話が荒唐無稽過ぎる、無理筋過ぎる、というのが感想だった。
しかし、その後「太平洋戦争の結末とその後の戦後日本の歩み、戦後世界の構造」を知ってしまった草加が自らの理想の戦争の結末と日本を築くために暗躍し始め、史実を超越したストーリーになると、草加の考える世界のパワーバランスを変えるための秘策とか、そのために裏で画策しまくる人物たちとか、それを止めるための「みらい」の戦闘とか、どれもこれも壮大で壮絶で時に凄惨で・・・。読むのを止める隙きを与えない怒涛の43巻だった。いや、これらも全部荒唐無稽で無理筋ではあるんだけど、あまりに史実を超越したのでここまで来ると完全にフィクションとして受け入れられて楽しめた。
戦中日本の軍人として、未来の情報を知ってしまった草加が取った行動も分からんでもないし、決して悪人とも思えない。専守防衛を貫こうとしたり、戦中日本と行動を共にしようとしたり、信念・方策を違えたそれぞれの「みらい」リーダーたちも、それぞれ正しいようにも思うしもっと良い方法があったようにも思うし、歴史を知る者として、歴史を変える力を持った者として、どうするのが一番だったんだろう?
それにしても、「みらい」の艦内で太平洋戦争や戦後日本に関わる本・資料を読んだだけで、ここまでの未来絵図を描いて行動できるものか?草加、いくらなんでも優秀過ぎでしょ。
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