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ビジネス版 悪魔の辞典 増補改訂版

日本企業の実態を虚飾なく解説し、サラリーマン諸氏の熱い共感を得た1冊が帰ってきた。「人事考課=先に順序をつけてから、各人に評点を書き込む作業…」など、建て前だらけの教科書よりも1,000倍役立つ用語集。「官能評価」って?!

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アンブローズ・ビアス著『悪魔の辞典』をご存知でしょうか。約100年前、1911年にアメリカで発表された、一風変わった“辞書”で、大きな反響を呼びました。辞書のスタイルはそのままに、収録した言葉をすべてひっくり返すような再定義をして、ブラックユーモア、痛烈な皮肉に満ちた語釈を展開。作家の筒井康隆氏など、何冊もの日本語訳が出版されています。本家の『悪魔の辞典』の電子版は残念ながら出ていませんが、この辞典のビジネス用語版ともいうべき『ビジネス版悪魔の辞典』(電子版)が日本経済新聞出版社からリリースされています。著者は、早稲田大学商学学術院の山田英夫教授。経営戦略論専攻で、企業現場の最新事情にも通じている経営学者です。その山田教授が、世界的名著である『悪魔の辞典』を発想のベースとして、日本のビジネスの現場で起きている様々な事象をわかりやすく説明することを目的に執筆したのが本書です。山田教授のはしがきにはこうあります。〈「現実の日本企業を見た場合、本書の用語説明の方が、教科書の定義よりも正しい」というのが、本書の基本コンセプトです。ですから、わざわざ教科書の間違った定義は書いてありません〉どうやら、経営学の教科書には間違った説明もずいぶん載っているらしく、山田教授は本書でそうした誤りをわかりやすく、かつ正しい説明・再定義を行っているという。読者が経営の勉強をもっとしたくなるように、自己啓発の手がかりになるように工夫したとも書いています。本家のビアスのように風刺やパロディが目的ではないとことわってもいるのですが、どうしてどうして山田教授、学者離れした風刺精神の持ち主のようです。経営用語の再定義がそのまま、現実を逆さまから見直すとどうなるのか、高名な経営学者の説を無批判に受け入れることが、どれほど滑稽なことになっているのかなどの視点は、思わず笑ってしまうこともたびたびです。とまれ、山田教授は本書のもうひとつのポイントとして、読者の「会社人間度」の測定ができることをあげています。本書をすべて読み終えたあとで、以下の基準で自己採点してみてくださいというわけですが、ここでは、20語による簡易診断を試みてみました。山田教授の測定基準は以下のとおりです。●用語の三割以下しか理解できず、かつ笑えなかった方 →恐らく、ビジネス経験がない方だと思います。一度働いてみて下さい。できれば古い大きな会社で。●用語の半分程度が理解でき、半分程度笑えた方 →そろそろ「会社人間」も板についてきた頃かと思います。●用語の七割程度が理解でき、かつ笑えた方 →立派に大企業病を理解されている方です。●用語の七割程度が理解でき、かつ笑えなかった方 →大企業病にかかっています。至急治療が必要です。●用語の九割以上理解でき、かつ笑えた方 →経営コンサルタントかビジネススクールの教授に転職をお勧めします。●用語のすべてを理解し、すべて笑えた方 →ちゃんと会社で仕事してますか? さあ、山田教授の『ビジネス版 悪魔の辞典』から抜粋した用語に挑戦してみてください。【リーダー】部下が作った書類を棒読みする人。【36(さぶろく)協定】(1)残業が、労働基準法に違反しないための例外的措置のはずが、協定の上限までは残業させてよいに読み替えられた協定。(2)サービス残業が始まる基準点。【有能な社員】上司の指示の何を聞き流すかの判断ができる人。【無能な社員】上司の指示をすべて受け入れる人。【権限委譲】能力のない上司が、部下に仕事を丸投げするときの常套句。実際は「責任」委譲で、「権限」は委譲されないことが多い。【ファミコン言葉】「ファミレスやコンビニでバイトしているだけで身につく丁寧語」でよろしかったでしょうか?【ディベート】できない上司に対して発揮してはいけないとされている、相手を論破していく能力。ということは、この能力は一体いつ使うのだろうか?【取締役】(1)社長の思いつきの発言を、何の翻訳もせずに部下に伝える人。発言の真意を社長に尋ねるよりも、推測することが多い。(2)不祥事を起こすと、取締まられる役。【取締役の報酬】だんだん開示が進み、従業員は次のどちらかの感想を持つ。(1)「え~、こんなに貰ってるの!」 (2)「え~、これしか貰ってないの?」【リスク・マネジメントの3C】Command(指揮・命令)、Control(統制)、Communication(コミュニケーション)のはずが、有時には、Chaos(混乱)、Crush(衝突)、Charge(責任のなすりあい)に転化する。【ミッション】(1)多くの場合、インポッシブル。(2)歴史のある鉄道会社が、余剰人員対策として、駅ソバ事業を始めた。事業はスタートしたものの、赤字が続いていた。そんなとき、ある企業がソバをゆがくロボットを売り込みに来た。ある駅でそれを導入したところ、黒字になった。ただし二人が職を失った。この事業は成功と言えるのだろうか。【KPI(Key Performance Indicator)】この指標が戦略目標とリンクしていると錯覚してモニターする指標。【交際費】(1)二〇パーセントの人が総額の八〇パーセントを使う資金枠。(2)効果測定不能な「投資の顔をした無駄遣い」。(3)いつも有力な得意先の名前が出てくる伝票。注意してチェックしないと、別々の部署から一日に三回接待を受ける人も出てくる。【納品】製品の欠陥の発見が、ユーザー側に委ねられること。【返品】明確な理由があって返すのが日本、持っている明確な理由が見つからないと返すのが米国。【ロイヤル・カスタマー】米国では最も恩典を与えられる顧客であるが、日本では最も損をしている顧客。【調査会社】(1)一流の調査会社は、事実と推定をきちんと分けてくる。(2)二流の調査会社は、事実と推定を混同させてくる。(3)三流の調査会社は、事実を推定してくる。【テスト・マーケティング】静岡県民・広島県民がいかに平凡かを確認するもの。【稟議書】(1)根回しの後に、念のため回覧される確認書。(2)印鑑の数と内容の濃さが反比例する書類。【会議メンバー】(1)銀行の会議:五分前に全員着席している。(2)IT企業の会議:五分前には誰もいない。定時には全員が揃う。(3)伝統的企業の会議:五分経つと事務局が電話をかけまくる。以上、20語を駆け足で列記してみました。自分の会社を思い浮かべて内心「そうだ、そうだ」と同意してしまった言葉もあれば、「けしからん」と怒り心頭に発した用語もあったと思いますが、とまれ、あなたの「会社人間度」はいかがでしたか。判定結果に疑問ありの場合は、ぜひ本書収録のすべての用語でご確認いただくことをお勧めします。(2014/1/24)
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