K

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聳え立つ白き神に挑む男の物語。その男は自分の過去を精算するためだけに登り続ける。手塚治虫文化賞受賞作家・谷口ジローが描くアルペンロマン。

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聳え立つ白き神に挑む男の物語。その男は自分の過去を精算するためだけに登り続ける。手塚治虫文化賞受賞作家・谷口ジローが描くアルペンロマン。

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書店員のレビュー

世界文化遺産に登録されてお祝いムード一色の富士山ですが、弾丸登山の危険を指摘する声も聞きます。山小屋等での睡眠をとらずに、夜通し歩き続けて登頂を目指すのだそうですが、高山病や落石発見の遅れなど危ういことばかりのようです。ヒマラヤ山脈の登山を舞台にした『K』の原作は『アストロ球団』で知られる遠崎史朗、作画は谷口ジローです。不可能だと思われる高難度の登山に挑戦する「K」を主人公にした読み切り集なのですが、この漫画の魅力は精緻で圧倒的なリアリスティックな画そのものです。鉄よりも固い氷壁や、逆層と呼ばれる手がかり・足がかりの置き場がまったくない絶壁を這いつくばるシーンを目にすると、まるで読者自身が絶体絶命の状況に置かれたような錯覚に陥り、息を呑んで肝を冷やすばかりです。そんな難攻不落のルートに果敢に挑戦するKですが、大自然の恐れを知らないわけではなく、逆に熟知しているからこそ登山に繰り出せるようです。ここ一番の登山の前には、Kは普段たくわえている髭をきれいにそり落として、家を後にします。その理由は、体を清めて死化粧をすることにあります。無謀とは対極的にある、熟慮を重ねて覚悟を背負った男だけが発する情熱をヒシヒシと感じる物語です。(2013/7/5)
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ユーザーのレビュー

(5.0)

投稿日:2017年02月21日

究極の高山での男の壮絶な生き様を圧倒的な画力で描く

「神々の山麓」でも魅せられた谷口ジローの圧倒的な画力で描く極限の世界。この作品でも8,000m級の山に生きる男「K」の生き様とその背後にある思いがリアルに壮絶に描かれる。他の人が行けないような究極の断崖絶壁を登り、遭難した登山家を救助するKだが、決して全ての自然を超越したスーパーマンではなく、常に極低温、強風、雪崩などの大自然に翻弄されつつ、懸命に生きる。その姿が心を打つ。
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