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緋が走る (5)
  • 完結

流れ職人・鬼頭(きとう)との夏蜜柑ゼリー器勝負で、さまざまな妨害を受ける松本美咲(まつもと・みさき)は、作品に自分なりの隠し味を込めて砂浜で野焼きをして仕上げる。そして鬼頭の作品“黄斑”の素晴らしい出来にリードを取られる美咲の作品“吹雪”であったが、ゼリーを食べた時に冷たい美味しさを引き立てた“吹雪”の評価が高まり、ついには同点に追いつく。そこで美咲と鬼頭は、陶工三番勝負で決着をつけることに……!?

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「朱よりも赤く、炎より深い――」それが、緋色です。陶芸の世界では、その緋色を出すことは至難の業であって、名工たちの見果てぬ夢なのです。これは『緋が走る』(原作:ジョー指月 漫画:あおきてつお)の序文からの受け売りですが、この作品は陶芸の町である萩を舞台に、緋色の器を目指す女性陶芸家の物語なのです。急死した陶芸家の父の遺志を継いだ美咲(みさき)が、陶芸の世界へ入るのですが、それは厳しく果てのない道のりで、それだけに人生をかけるやりがいもあるようです。原作者の綿密な取材の裏打ちと陶芸に対しての熱い思いが伝わってくるようです。それは、萩城の通称を表すユニークなペンネームにも込められているのかもしれません。緋色を作り出すような窯の炎のように胸を熱くさせられる作品なのです。(2013/1/8)
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